Dell、セキュリティユニットのRSAを約20億ドルでプライベートエクイティに売却へ

Dell Technologiesは2月18日(米国時間)、同社のサイバーセキュリティユニットであるRSAを、米パロアルトに本拠を置くプライベートエクイティのSymphony Technology Group(STG)に20億7500万ドル(約2280億円)で売却することで両者が合意したと発表しました。取引はすべてキャッシュで行われ、6 – 9カ月以内での取引完了を見込んでいるとのこと。その他の詳しい条件などは非公開です。

RSAを売却する理由について、Dell TechnologiesのCOOであるジェフ・クラーク(Jeff Clarke)は「DellとRSAがそれぞれターゲットとするビジネスとマーケット戦略がしだいに乖離してきた」ことを挙げています。また、RSAのプレジデントであるロヒット・ガイ(Rohit Ghai)は「今回のニュースはRSAにとってすばらしい機会だ。今日のハイリスクなデジタルワールドにあって、我々のジャーニーを加速させ、顧客の成功を支援するというミッションを強く後押しすることになるだろう」とコメントしており、「すべてのRSAのステークホルダーにとってもすばらしいニュース」としています。

STGは今回の取引により

  • RSA Archer
  • RSA NetWitness Platform
  • RSA SecurID
  • RSA Fraud and Risk Intelligence
  • RSA Conference

といった、金融機関を中心にグローバルの大企業でひろく使われているRSAのセキュリティポートフォリオを手に入れることになります。ちょうど2月24日(米国時間)から米サンフランシスコで年次カンファレンス「RSA Conference 2020」が5日間の日程で開催されますが、来年からはこのセキュリティイベントもSTGがオペレーションすることになりそうです。

Dellは2016年にストレージベンダのEMCを600億ドルで買収、その際、EMCのセキュリティユニットだったRSAもそのままDellに吸収されました。Dellは旧EMCとの組織統合に際し、いくつかの関連企業や部門を外部に売却しており、セキュリティに関してはQuestとSonicWallを2016年に別のエクイティファームに売却しています。今回、RSAをSTGに売却することで、Dellグループに連なるセキュリティ企業/部門はSecureWorksのみになります。

筆者はDellに買収される以前からRSAを取材してきましたが、RSAというユニットは旧EMC時代から非常に独立性と専門性が高く、世界的な金融機関や政府関係などが顧客の中心ということもあって、他のEMC/Dellの事業部門とは文化的に異なる部分が多いと感じることはままありました。ガイ・ロヒットが言う通り、今回のSTGへの売却がRSAにとってより良い未来を拓くきっかけとなるのか、2/24からのRSA Conference 2020では間違いなく今回の件がメイントピックになりそうです。

・参考記事
セキュリティはミッションドリブンな世界―RSAのエグゼクティブ2名が語ったセキュリティのいま (IT Leders)