世界最大の携帯/通信のトレードショウ「MWC Barcelona」を主催するGSMAは2月12日(スペイン時間)、2月24日から開催予定だったスペイン・バルセロナで開催予定だった「MWC Barcelona 2020」の中止を発表しました。新型コロナウイルス「COVID-19」の世界的な流行で、Nokia、Ericsson、Intel、LG、Sony、NTTドコモ、Vodafoneといった主要出展者が相次いで出展のキャンセルをアナウンス、「Mostly Without Companies」と呼ばれるほどに開催の見通しが立たなくなったことが原因とされています。MWCが開催中止となるのは、2006年に最初の「Mobile World Congress」がバルセロナで行われて以来、初めてのこととなります。
例年、世界中から10万人以上がバルセロナに集結する巨大イベントが開催の2週間前に中止を決定したことを受け、IT業界や開催地のバルセロナおよび観光産業にも大きな衝撃が走っています。日本経済新聞の報道によれば、MWCの経済効果は「1万4000の臨時雇用と4億9200万ユーロ(約590億円)」とも試算されており、バルセロナを中心に経済的影響が出ることはまぬがれません。一般参加者にとってもホテルやフライトのキャンセル、ベーシックアドミッションで799ユーロ(約9万5,500円)はする入場パスの返金など、しばらくは混乱が続きそうです。
以下、MWCのサイトにある声明の全文です(日本語訳は筆者)
12 February 2020, Barcelona: Since the first edition of Mobile World Congress in Barcelona in 2006, the GSMA has convened the industry, governments, ministers, policymakers, operators and industry leaders across the broader ecosystem.
With due regard to the safe and healthy environment in Barcelona and the host country today, the GSMA has cancelled MWC Barcelona 2020 because the global concern regarding the coronavirus outbreak, travel concern and other circumstances, make it impossible for the GSMA to hold the event.
The Host City Parties respect and understand this decision.
The GSMA and the Host City Parties will continue to be working in unison and supporting each other for MWC Barcelona 2021 and future editions.
Our sympathies at this time are with those affected in China, and all around the world.
Further updates from the GSMA, are on our website and can be found on www.mwcbarcelona.com.
(日本語訳)
2020年2月12日、バルセロナ: 2006年に最初のMobile World Congressをバルセロナで開催して以来、GSMAは業界、政府、行政担当者、政策立案者、現場担当者、業界のリーダーといった幅広いエコシステムから人々を集めてきました。
バルセロナ、そしてホスト国の安全と健康的な環境を今日、正当に配慮した結果、GSMAはMWC Barcelona 2020をキャンセルします。理由はコロナウイルスの流行、旅行事情およびその他の周辺事情に関する世界的懸念により、GSMAがこのイベントを開催するのは不可能となったからです。
(パルセロナを中心とする)ホストシティパーティは今回の我々の決断を尊重し、理解してくれました。
GSMAとホストシティパーティは今後も互いに一致し、支援し合いながらMWC Barcelona 2021、さらにそれ以降のMWCの開催に向けて進めていきます。
我々の心はいまも中国、そして世界中の感染した人々とともにあります。
GSMAからのアップデートについては我々のWebサイトをご覧ください。
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