B2Bマーケのプロが語る「ビッグデータで知っておくべき10のトレンド」

最近はあまり聞かなくなったかつてのバズワード「ビッグデータ」ですが、決してビッグデータがなくなったわけではなく、むしろ逆にビッグデータがコモデティ化し、”データ≒ビッグデータ”という感覚がひろく共有されているようになった結果だといえます。むしろ、数年前に”ビッグデータ”とよばれていたデータはいまから見るとさほど”ビッグ”ではなかったという指摘もあります。

「ビッグデータは、データを活用し、ビジネスの劇的な成長や新規事業の開拓にデータを活用していたのはラージスケールのビジネス部門や企業だけだった時代に生まれた言葉」とPureB2Bでディレクターを務めるDianne Carilloは「KDnuggets」の寄稿記事で指摘しています。

Big data wasn’t as ‘big’ during its early days. At the time, only large-scale businesses were able to utilize it, because they were the only ones that could afford the technology.

IoT、AI、エッジコンピューティングなどの登場により、2018年現在のビッグデータの世界は数年前とは大きく様変わりし、企業の規模にかかわらずビジネスの成功を左右する存在となりました。ここではCarilloが「10 Big Data Trends You Should Know」で紹介した、ビッグデータの現在を語る上で欠かせない10のトレンドの項目を挙げておきます。

  1. Rapidly Growing IoT Networks … IoTネットワークの急速な成長
  2. Accessible Artificial Intelligence … アクセスしやすくなったAI
  3. The Rise of Predictive Analytics … 予測的アナリティクスの台頭
  4. Dark Data Migration to the Cloud … ダークデータのクラウドへの移行
  5. Chief Data Officers Will Have Big Roles … Chief Data Officer(CDO)の役割がより重要に
  6. Quantum Computing … 量子コンピューティング
  7. Smarter and Tighter Cyber Security … よりスマートに、よりタイトになるサイバーセキュリティ
  8. Open Source Solutions … オープンソースソリューション
  9. Edge Computing … エッジコンピューティング
  10. Smarter Chatbots … 賢くなるチャットボット

この中で日本人にとってやや聞き慣れないのは4のダークデータと5のCDOでしょうか。「貯めてはいるものの、実際のアナリティクスには活用されていないデータ」「デジタル化されていないデータ」をダークデータと呼ぶことが多いのですが、テクノロジの発展によりこれらのダークデータがデジタル化され、クラウドへと蓄積されるようになることで、ビッグデータアナリティクスにあたらしい視点がもたらされるとCarilloは指摘しています。また、日本の企業にはほとんど存在しないCDOですが、ビジネスの成功にデータが欠かせない存在となっている以上、正しい経営判断のベースとなるデータに対し、責任をもってその管理/運用にあたるCDOの役割は非常に重要です。Carilloは「このトレンドはキャリアップを狙うデータマーケターに門戸を開く」と指摘しており、CDOへと転身するマーケターが今後は増えていくとしています。

記事の最後にCarilloはこう結んでいます。

This is only the beginning, as big data continues to serve as the catalyst in the changes you are going to experience in business and technology. It is now up to you on how to efficiently adapt to these changes and help your own business flourish.

ビジネスとテクノロジの世界を大きく変えるカタリスト(触媒)としてビッグデータが活躍する、そんな時代はまだ始まったばかり – だとすれば、データに対して本気で取り組み始めるのに、今からでも決して遅くないはずです。トレンドを正しく把握し、ビジネスとデータをうまく連携させられれば、競合他社より先んじることも可能でしょう。コモデティ化されたからこそ、どの企業もビッグデータへの向き合い方をあらためて見直す時期に入ったのかもしれません。