※2021年4月12日週のエンタープライズニュースのハイライトを筆者の独断と偏見によるセレクトでお伝えします。
○News of the Week
- NVIDIA、年次プライベートカンファレンス「GTC 21」で同社初となるデータセンター向けCPU「Grace」を発表、自然言語処理やHPCなど拡大するAI/データサイエンス関連のワークロードに特化するプロダクトで、2023年発売予定。2020年9月に買収を発表したArmのIPライセンシングモデルを適用し、省電力効果とパフォーマンスにすぐれた、スケーラブルなデータセンターCPUをめざす。すでにスイス国立スーパーコンピューティングセンターと米ロスアラモス国立研究所がGrace搭載のスーパーコンピュータを2023年に稼働させる計画を発表ずみ。(4/12) →関連リリース
- Dell Technologies、同社が保有するVMwareの株式所有権の81%をスピンオフする計画を発表、このスピンオフによりDellは95億ドル前後(約1兆円)の収益を獲得する見込み。取引完了は2021年第4四半期の予定で、VMwareは17年ぶりに完全な独立企業に戻る。(4/14) →関連リリース / 関連記事
- 富士通、コネクテッドカーやスマートフォンなどモビリティデバイスが記録したデータのうちメタデータのみを収集/管理し、クラウド上で仮想的に統合する「FUJITSU Future Mobility Accelerator Digital Twin Collector」を発表、自動車メーカーや損害保険会社などに販売を開始。対象デバイスからメタデータのみをAWS上に構築した基盤に収集することで、データ収集/蓄積のコストを大幅に低減、またデバイスからのデータ複製要求をコントロールするトラフィックスケジューラ機能で安定したデータアクセスを実現する。損害保険業務の効率化、道路管理業務の高度化、車両故障分析、自動運転システム向けの高精度な地図作成といったユースケースを想定する。(4/15) →関連リリース
- レッドハット、2021年1月に日本法人社長に就任した岡玄樹氏による2021年度事業方針説明会を開催、「すべてのアプリケーションにクラウド選択の自由を – Unlock cloud potential with OpenShift)」を2021年度の戦略的指針に掲げ、OpenShiftを軸に日本企業のデジタルトランスフォーメーション、さらに組織文化の改革を支援していくことを明らかに。また、NTTドコモおよびNECと5Gに関連した協業を新たに展開していくことも発表。(4/13) →関連リリース
- AWSによるパブリックセクターへの取り組みをグローバルスケールで紹介する「AWS Public Sector Summit Online 2021」が開催、キーノート前半では米スタンフォード大学のウェアラブルデバイスによるCOVID-19症例のトラッキングシステム、英NHS(国民保険サービス)のクラウドシフトなどが取り上げられる。キーノート後半ではAWSのワールドワイド パブリックセクター部門をバイスプレジデントとして11年間統括してきたテレサ・カールソン(Teresa Carlson)がMCとなって、”Women in Tech” – テクノロジ業界における女性の重要性および現状の課題についてディスカッションが行われる。なおテレサは4月19日付でAWSを離れ、Splunkのプレジデント兼Chief Growth Officerに就任、テレサの後任はAWS インターナショナルパブリックセクター部門バイスプレジデント マックス・ピーターソン(Max Peterson)が昇格する。(4/16) →AWSジャパン 小木郁雄氏によるキーノートのリキャップ
○Around the World, Around the Enterprise
- 「FreeBSD 13.0」がリリース(4/13) →関連リリース()
- IBM、2021年末までに分社予定のマネージドインフラストラクチャサービス事業の社名を「Kyndryl(キンドリル)」と発表、本社はニューヨークに。(4/12) →関連リリース
- NVIDIA Research、2D画像から3Dオブジェクトモデルを作成可能にするディープラーニングエンジン「GANverse3D」を発表。(4/16) →関連ブログ
○Quote of the Week
Grace highlights the beauty of Arm.
–Jensen Huang, Founder, President and CEO of NVIDIA
Thanks for reading!
1