Facebook社内には数多くのオープンソース開発チームが存在しますが、そのひとつ「Core Data Science team」が手がけるソフトウェアに時系列データをベースにした予測フレームワーク「Prophet」があります。ライセンスはBSD Licenseで、RとPythonのライブラリが提供されています。12月18日、そのProphetがバージョン0.4となりました。クリスマス前のアップデートということでホリディ機能が追加され、ホリディシーズンのトレンドを予測分析しやすくなりました。
We released Prophet 0.4 today! Thanks to all the wonderful contributors ❤️
Prophet can now automatically generate lists of holidays for over a dozen countries. Just in time for the holidays 🕎🎄😜
Install: https://t.co/x1BFZSPqP9
Built-in holiday docs: https://t.co/QCJUpx4I21 pic.twitter.com/382u6bTqsL— Sean J. Taylor (@seanjtaylor) 2018年12月21日
Prophetは完全に自動化された予測ツールで、データサイエンティスなどの統計の専門家でなくとも、高い精度で時系列予測分析を行うことができます。すでにFacebook社内の多くのプロジェクトで利用されており、分析の精度やスケーラビリティ、パフォーマンスといった面で高い評価を得ているとのこと。デフォルトの状態でも高い精度を実現できますが、業務知識(ドメイン知識)を取り入れることで、トレンドや周期性、イベントといったパラメータを細かく調整できるので、さらなる精度の向上が期待できます。
時間の経過とともに事象の動きを予測する時系列データは、現在、AI/マシンラーニングにおいてもっとも注目を集めている分野です。クラウド業界でもマネージドサービスで時系列データベースを提供する動きが強まっており、11月には最大のクラウドベンダであるAWSが年次カンファレンス「AWS re:Invent 2018」で時系列データベース「Amazon Timestream」やフルマネージドサービスの「Amazon Forecast」を発表し、話題となりました。2019年にかけても時系列データ分析のニーズはさらに高まっていきそうです。
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