ServiceNowのデイブ・ライトに聞いたChief “Innovation” Officerというお仕事

日本で初開催ながら1800名以上の参加者登録を記録し、大盛況のうちに終了したServiceNowの年次カンファレンス「Now Forum Tokyo」の翌10月18日、都内にあるServiceNow日本法人オフィスで同社のChief Innovation Officerを務めるデイブ・ライト(Dave Wright)に単独インタビューを行いました。前日のカンファレンスの成功の余韻が残っていたこともあり、終始なごやかな雰囲気で取材を進めることができました。

ここ数年、IT企業にかかわらず、デジタルトランスフォーメーションを積極的に推進する米国企業の中には、デイブのようにChief “Information” OfficerではなくChief “Innovation” Officerを肩書にもつCIO職のエグゼクティブが増えています。「Chief Innovation Officerってふだん会社で何しているの?」という質問に、笑いながら「僕の場合は最新のテクノロジ、たとえばAIやIoT、ブロックチェーンなどをどうServiceNowのプロダクトにマージしていくかが重要な仕事」と説明してくれました。

毎年、ビジネスの規模を倍々ゲームで成長させているServiceNowですが、ここ1、2年の急成長の要因として、個人的には「顧客のニーズの、半歩先をいくソリューション」をタイミングよく提供しているからなのでは、と考えています。企業がデジタルトランスフォーメーションを実現するには最新のテクノロジをうまく取り入れていくことが不可欠です。しかし、先進技術を一般的なユーザ企業を使いこなすハードルは高く、だからといって顧客のリクエストにただ従ったソリューションを提供するだけでは大きな成長は望めません。AIやブロックチェーンといった最先端技術を顧客のニーズを理解し、分解しながら自社ポートフォリオとマッチングさせていく – 「Now Platform」の機能拡張や、AIカンパニーのFriendlyDataの買収などを見ていると、ServiceNowはそうしたバランス感覚が非常にすぐれているように思えます。そしてデイブのCIOとしての仕事は、ServiceNowのバランス感覚をつねに高いレベルに保ち続けることだといえます。

Now Forum TokyoではNTTコミュニケーションズとの協業拡大を発表し、来春には国内にもデータセンターを展開するServiceNow。同社のポートフォリオに日本の顧客のニーズがどう取り込まれていくのか、引き続き注目していきたいと思います。

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