ServiceNowは10月10日(米国時間)、プレーンな英語をベースにした自然言語処理技術を得意とするサンフランシスコのスタートアップ企業FriendlyDataを買収することを発表しました。買収金額や条件などは未定のクローズドなディールです。
- 【ServiceNow】ServiceNow Further Simplifies Work with Acquisition of FriendlyData
- 【ZDNet】ServiceNow acquires FriendlyData for natural language interfaces
FriedlyDataの技術である「Natural Language Serach Interface」はデータベースに対して「Natural Language Query(NLQ)」というインタフェースを提供しています。対応言語は英語に限りますが、NLQはユーザの意図を的確に読み取り、テキスト、あるいは可視化されたデータでもって結果を迅速に返すことが可能となっています。たとえば製品ベンダのコールセンターに技術的な質問をしたいユーザがいたとして、そのユーザが専門用語を正しく使えない場合でも、NLQは高い精度でその内容を理解し、迅速で正確な回答を返すことができるのです。このNLQの精度の高さ、使いやすさに加え、インテグレーションのしやすさや対応データベースの数の多さなども高い評価を受けています。カスタマーサービスやセキュリティオペレーション、タレントマネジメントなどで利用するチャットボットにNLQが埋め込まれれば、大きな効果が期待できそうです。
ServiceNowは今回の買収により、同社のプラットフォームである「Now Platform」にNLQを統合していくプランを明らかにしています。ServiceNow デベロップメント&オペレーション部門 シニアバイスプレジデント Pat Caseyは「我々のゴールは誰もがデータドリブンな決定を容易にできるようになること、それによって生産性を向上し、ビジネスをより速く前に進めていくことである」と語っており、FriendlyDataの買収によってそのゴールにさらに近づくとしています。
With this technical enhancement, our goal is to allow anyone to easily make data driven decisions, increasing productivity and driving businesses forward faster.
–Pat Casey, senior vice president, development and operations at ServiceNow
ここ最近のServiceNowは経営的に非常に動きが多く、FriendlyDataの前には同じくシリコンバレーのチャットボット技術のスタートアップであるParloを買収しており、最近ではRDBカンパニーのMariaDBに多額の投資をしていることも明らかにしました。クラウドカンパニーとしてビジネスを急速に拡大しつつあるServiceNowにとって、2018年は大きな飛躍の年であるのは間違いないようです。
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