【vForum Tokyo 2018】Kubernetesがメジャーになっても仮想化の重要性は変わらない – ラグー・ラグラムCOO

登録入場者数が1万人を超える盛況となったヴイエムウェアの年次カンファレンス「vForum Tokyo 2018」には、米国本社からCEOのパット・ゲルシンガー(Pat Gelsinger)をはじめ、多くのエグゼクティブが来日しました。2日目となる11月14日、そのうちのひとりであるVMwareの最高執行責任者、プロダクトおよびクラウドサービスの統括責任者でもあるラグー・ラグラム(Raghu Raghuram)COOにインタビューする機会を得ました。

ラグーはここ数カ月のVMwareの重要なニュースとして以下の3つを挙げています。

  • 統合ハイブリッドクラウドサービス「VMware Cloud Foundation 3.5」
  • AWSクラウドへのリソースを拡張する「VMware Cloud on AWS」の東京リージョン提供開始
  • KubernetesスタートアップのHeptioの買収

なかでも際立つのはHeptioの買収にも象徴されている通り、Kubernetesへのフォーカスが日に日に強くなっている点です。コンテナマネジメントツールにはKubernetes以外にもMesosやDocker EEなどがありますが、VMwareは”Kubernetes一択”のもよう。「Kubernetes以外には興味がないんですか?」と聞くと「VMwareの顧客はKubernetesのサポート、とくにクラウドでKubernetesを稼働することを求めている。ほかのソリューションのリクエストはほとんど聞かない。顧客の求めるものを提供する、それがVMwareのミッション」といかにもCOOらしいお答えが。日本ではKubernetesをオンプレミスで利用するケースが多いのですが、米国などでは現在クラウドが主流になっていることもあり、”クラウドファースト”なKubernetesサポートに今後も力を入れていくそうです。

Kubernetesに関してはもうひとつ、見逃せないトレンドとしてサーバレスとの併用が増えている件が挙げられます。「もしこのままKubernetesとサーバレスの組み合わせが主流になれば、”仮想化はもういらない”というケースも考えられるのでは?」と聞いてみると、速攻で「クラウドが主流の世界にあって、仮想化が必要なくなるということはない。Kubernetesやコンテナがどれほど使われるようになったとしても、仮想化の重要性は変わらない。それはVMwareだけでなく、AWSやIBMなども同じ考えのはず」ときっぱり。ただし、VMwareとしてもサーバレスのトレンドは「アグレッシブに追いかけていく」としており、たとえばVMware Cloud on AWSでもGreengrassを早期にサポートしたり、オープンソース技術への投資も続けたりと、重要な技術のひとつとしてつねに意識していくとのこと。「サーバレスはアプリケーション側のニーズが大きい技術。我々はインフラ企業としてサーバレスの世界はフォローしていくが、リードしていくわけではない」と答えてくれました。

仮想化はクラウドの基本 – たしか以前、AWSのヴァーナー・ボーガス(Werner Vogels)博士にインタビューしたときもそういうコメントをもらった記憶があります。Kubernetesにどんなに力を入れていても、VMwareのベースは仮想化技術にあることを、あらためて認識させてくれました。

トップ画像はインタビュー時のラグーです。少人数のラウンドテーブルで、参加した記者は全員、VMworldなどで顔なじみのせいか、とてもリラックスした雰囲気でインタビューが進みました。日本のIT事情にも精通した、とても話しやすいエグゼクティブのひとりです。