「世界で一番サブスクリプションビジネスを知る男」 Zuoraのティエン・ツォCEOが評価する日本市場の可能性

11月8日、サブスクリプションビジネスを推進するZuoraのティエン・ツォ(Tien Tzuo)CEOがイベント登壇のために来日、Zuoraが日本市場にさらに注力していく方針を明らかにしました。

SaaSをプラットフォームとして採用し、月額課金/従量課金で顧客にサービスを提供するサブスクリプションビジネスは、メディアや小売業を中心にここ数年で急激に市場が伸びている分野です。そしてZuoraはサブスクリプションプラットフォームのトップベンダであり、創業者兼CEOのティエンは「世界で一番サブスクリプションビジネスを知る男」(Zuora Japan 代表取締役社長 桑野順一郎氏)として、サブスクリプションエコノミーを牽引する人物でもあります。ティエンはかつてSalesforce.comの創業メンバーとして、マーク・ベニオフ(Marc Benioff)とともに同社の草創期を支え、そこでSaaSによるサブスクリプションビジネスの可能性を見つけ出し、2007年にZuoraを創業しました。現在の売上は年間2億ドルを超え、顧客の数は1000社以上、その中にはFord、IBM Watson、コマツ、Wall Street Journalなども含まれており、2018年4月にはニューヨーク証券取引所に上場も果たしてます。

「日本は米国についで、サブスクリプションビジネスとの親和性が高い市場。今回、あらたにデロイトトーマツコンサルティングやNECとパートナー契約を果たしたが、今後も日本市場にはさらに注力していく。オーナーシップ(所有)に価値を見出していた時代はもう終わっている。サブスクリプションビジネスの可能性をより多くの日本企業に知ってもらいたい」と語っていたティエン。筆者はこれまで数回、ティエンと直接話をしたことがありますが、頭の回転が本当に速く、マーク・ベニオフが「ティエンが目をつけたビジネスなら間違いない」とZuora創業にあたって多額の投資をしたというのもうなずけます。

会見終了後、「日本でビジネスをする上で障害になっていることは何?」と聞くと、すこし考えてから「データを扱う専門の人、たとえばChief Data Officer(CDO)の存在がもう少しメジャーになるといいと思う。米国の企業ではCDOの存在があたりまえになりつつある。データの専門家の存在はサブスクリプションビジネス成功の鍵になる」と答えてくれました。サービス開発の視点がプロダクトからカスタマーへ、所有から利用へと、時代が変わることを的確に見抜き、サブスクリプションビジネスという市場を作り上げたティエンが「米国の次にポテンシャルがある」という日本市場。その評価の正しさが実証されることを願います。