※2021年8月9日週のエンタープライズニュースのハイライトを筆者の独断と偏見によるセレクトでお伝えします。
🐾News of the Week
- 日本オラクル、北海道大学および富良野市と連携し、富良野市のスマートシティ推進施策を共同で立案していくことを発表、北大の博士後期課程学生8名を対象に、富良野市のスマートシティ推進支援をテーマにしたワークショップを2021年8月30日から6カ月間に渡り、計6回実施する。ワークショップの課題は「ふらのワインの販売促進」「ごみ・リサイクル率90%からのカーボンニュートラル実現」の2つ。日本オラクルはDX専門チームによるファシリテーション(コーチング、データ分析などのトレーニング)、科学者/研究者向けの無償クラウド「Oracle for Research」の提供などを通して本プロジェクトを支援する。「日本オラクルにとって北海道はとても思い入れのある土地であり、これまでも稚内市におけるサクラマスの陸上養殖やコンサドーレ札幌のマーケティングなどをお手伝いしてきた。富良野市とも除排雪ルートをIoTで最適化するプロジェクトなどを通してスマートシティ化を支援してきた経緯があるが、重要なのは現地の方々の意見を取り入れて実際に役に立つものを提供していくこと。次世代を担う学生にデータサイエンスを身につけてもらい、現地の人々とのコミュニケーションを通して、よりよい社会をつくる支援をしていきたい」(日本オラクル 執行役員 公共営業統括 副統括 本多充氏)(8/11) →ニュースリリース
- 楽天グループ、2021年12月期第2四半期(1月1日 – 6月30日)の連結業績を発表、売上収益は前年同期比16.9%増の7936億円と2桁増収となるものの、営業利益は1008億円の赤字(前年同期は207億円の赤字)となり、純利益は654億円の赤字(前年同期は274億円の赤字)に。赤字の要因について三木谷浩史会長兼社長は「(KDDIの)ローミング費用の高さ」を挙げており、「来年3月くらいまでには基地局のカバー率を96 – 97%まで上げ、ローミング費用を削減できる」という展望を示す。(8/11) →決算資料
- 東京都、武市敬副知事と宮坂学副知事が主導する構造改革推進チームから都庁内の全職員に向けてデジタルガバメントを推進するためのガイドライン「シン・トセイ加速化方針」をリリース。示されている方針は「自分たちのオフィスは自分達で作る – 未来型オフィスの全丁展開」「上司は部下に紙で資料を求めない – 5つのレスの徹底」「行政手続”デジタルファースト”の推進」「テストしないものはリリースしない – スタートアップ、シビックテックなどとの協働を深化」「デジタル時代にふさわしい契約/会計制度へ」「各局リーディングプロジェクトを実践」「職員参加による改革ムーブメントを創出」の7つ。進捗状況の報告やフィードバックの受付はポータルサイト「#シン・トセイ」にて行う。(8/13) →東京都 構造改革推進チームのブログ
🐾Around the World, Around the Enterprise
- GitHub、Webブラウザベースの開発環境「GitHub Codespaces」をGitHub Teams/GitHub Enterprise Cloudで利用可能に。またGitHubのエンジニアリングチームも開発環境をCodespacesに移行、これまでローカル開発環境で45分かかっていた起動時間が5分→10秒に短縮。(8/11) →Codespacesのサイト / GitHubのブログ
- NVIDIA 創業者兼CEO ジェンスン・フアン(Jensen Huang)、米国半導体工業会(SIA: Semiconductor Industry Association)から「ロバートN. ノイス賞」の受賞者に選ばれる。ノイス賞は半導体産業に顕著な貢献をしたリーダーを表彰する半導体業界最高の名誉の賞。SIAはジェンスンの受賞理由として「(ジェンスンの)並外れたビジョンとたゆまぬ実行力が、業界を大きく強化し、コンピューティングに革命をもたらし、AIを進化させた」(SIA)ことを挙げている。授賞式は2021年11月18日。(8/12)
- 「Debian 11 “bullseye”」がリリース、前バージョンの「Debian 10 “Buster”」から約2年ぶりのアップデート。Linuxカーネルは5.10を採用し、GNOME 3.38/KDE Plasma 5.20など最新のデスクトップ環境を提供する。また、DebianとしてははじめてMicrosoft由来のファイルシステムexFATをネイティブサポートする。(8/14) →Deibanのリリース
🐾Quote of the Week
We’re proud of our strong results this quarter, which again surpassed 2019 revenue levels. Travel is different than before, and because of our adaptable business model and continued product innovation to meet the changing needs of our guests, Airbnb is leading the travel rebound.
Airbnb second quarter 2021 financial results
–Brian Chesky, Airbnb Co-Founder and CEO
※筆者訳: 我々は今期(2021年第2四半期)の力強い決算結果を誇りに思う。2019年の収益レベルをふたたび超えることができたのだから。旅行は以前より困難な状況にあるが、ゲストのニーズの変化に応えるための我々の努力 – 適切なビジネスモデルと継続的なプロダウトイノベーションのおかげで、Airbnbは旅行業界の回復をリードしている。
※※Airbnbの2021年第2四半期は収益13億ドルで前年同期比299%増、2019年同期比でも10%増と大幅な改善を見せた。
–Thanks for reading!
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